社畜レベル向上プロジェクト

真剣に社畜としての自分の人生に向き合うブログです

情報のアンテナを高く持つということ〜社畜的情報の活用術(営業編)〜

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「情報のアンテナを高く持て」と昔はよく言われていたように思います。昔といっても10年位前の話ですが、当時はネットで情報を得ることがちょうど普通になり出した頃で、特に情報の価値について皆が注目していた時代というのもあったかもしれません。
でも、これだけ質の高い情報が簡単に手に入る時代で、アンテナを高くするってどういうこと?って思いますよね。
なので、実際に僕が目の当たりにして、心から感心した話を書きたいと思います。

 

僕は銀行に入社してすぐに法人営業部に配属になりました。一通りの研修も終え、ようやく自分の担当企業を与えられましたが、一体何をどうしたらいいのか分からない状態でした。研修ではビジネスマナーや財務分析などは学びましたが、どうやってアポを取るかなんて学んでなかったですからね。。。
とりあえず定例の集金にまわり、もともとの親密先にアポを取って世間話をしながら、「設備投資とかありませんかねー?」「いやー、当分ないですよー」なんて会話をして帰ってくる、といった典型的な仕事の出来ない銀行員でした。新人ですからそれでも許しては貰えていましたが、自分自身が情けなくて仕方なかったです。
そんな僕でも日経新聞は毎朝ちゃんと読んでましたし、その他のローカルな新聞も一通り目を通していました。しかし、全ての情報は僕にとっては世間話の材料にしかなっていなかったのです。
ある日、ローカル新聞の端っこのほうにとある記事が小さく出ました。
その内容は、とある外資系の大手製薬会社が日本から撤退するにあたり、郊外にある製薬工場の売り手を探していたが、どうやら製薬工場は自分達で独立することを検討しているようだ、というものでした。
僕はその記事をふんふんと読み飛ばし、その日は普通に出社して仕事をしていました。
僕らの部署は毎日夕礼がありました。皆、自分がやろうとしている案件の進捗をそこで部長に報告しつつ、部署内全員でそれを共有するというものです。
その日、同じグループの先輩の1人が、急に「大口の新規先になりそうな顧客がいる」という報告をしました。なんだなんだ?と思っていると、なんとそれは今朝ローカル新聞で見た製薬工場の独立の話だったのです。
先輩はその日、その記事を見てすぐにその日の予定を全てキャンセルし、車で片道1時間半の道のりを朝から飛ばしてその工場に赴き、工場長をはじめキーパーソン全員とたっぷり話をしてきたのだそうです。当然、その日に直接やってきた銀行員はその先輩だけで、物凄い信頼を勝ち得ていました。これだけ大きい工場が独立した場合、その取引規模は相当なものになります。
僕は、先輩のこの行動に心から脱帽しました。自分の同じ記事を同じタイミングで見ていたのに、僕は何をやっているんだ!と目が醒める思いでした。
きっとその先輩にとっては毎朝の新聞もネットニュースも顧客との会話も、全てがネタの宝庫なのでしょう。
顧客との会話のために、なんて思って情報を得ている自分とは実力に雲泥の差があって、そしてその差は広がり続けるのだろうと感じました。

情報をただただ得ているだけでは、それは情報のアンテナでキャッチしているとは言わないのです。
その情報の真の価値に気づけて初めて、情報のアンテナを高く持っている、と言えるのでしょう。
そしてその価値に気づける人間こそが、優秀な営業マンと言われる人達なのだと思います。
情報の価値に気づくためには、日頃からの訓練が必要です。
周りの先輩後輩の成功のきっかけをたくさん把握し、分析し、自分自身でも成功体験を積み上げていくことで培われていくものなのでしょう。

テニスでアキレス腱を断裂してから3ヶ月が経ちました

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社畜とはいえ会社に人生を捧げているわけではないので、趣味も思いっきり楽しみます。僕にとってのそれはテニスなのですが、実はもう3ヶ月もテニスが出来ないでいるのです…。その原因こそが、アキレス腱の断裂です。
(これからはテニスのことも書きたいと思ったので、テニスのカテゴリーも作りました。初回は怪我の話ですが…)

アキレス腱断裂の経緯
3ヶ月前、照りつける太陽の下で友人達とテニスの練習試合をしていた際、突然ボンッ!と左足首のかかと側にボールが強く当たったような衝撃が走りました。スマッシュでも当てられたか?と思い、転んでいたところから立ち上がろうとしましたが、うまく立てません。そしてかなり痛いのです。その時に、あー、これが噂に聞くアキレス腱断裂か…と理解しました。
一応、びっこ引きながら歩くことはできるので、その足でタクシー捕まえて家まで帰りました。
以前にギックリ腰をやってしまったときには歩くことはおろか寝返りすら出来ない状況だったので、それに比べれば遥かにマシだな、とそのときの僕はまだ安易に考えていたのでした。

アキレス腱断裂の翌日(治療方法の選択)
翌日病院に行くと、見事なアキレス腱の完全断裂をエコーで確認できました。
そして医師からは、テニス復帰はしっかりとリハビリをしても約半年後、元どおりに近いアキレス腱になるには一年かかると言われ、治療期間の予想以上の長さにやや絶望的な気分になりました。
そんな中で、すぐに大きな決断を迫られます。手術をするか、保存療法で治すかの選択です。その後の人生すら左右するかもしれない結構重たい選択なのですが、迷ってる時間はありません。

手術療法のメリット
・スポーツ復帰までの期間が保存療法に比べて約1ヶ月程短い
・腱を縫い付けるため、確実にくっ付く

手術療法のデメリット
・手術痕が残る
・神経損傷、感染症のリスク

保存療法のメリット
・上述の手術療法に伴うデメリットがない

保存療法のデメリット
・治療期間が手術療法と比べて約1ヶ月長くなる
・松葉杖を使用するギプス期間が長い
・治療期間中の再断裂のリスクが相対的に高い

以上のことから、1日でも早いスポーツ復帰を目指すアスリートであれば手術療法を選択するのが普通らしいです。
また、ひと昔前までは一般人もだいたい手術療法を選択していたと医師は言っていました。
ただ近年では、そもそも皮膚を切って人工的にくっ付けなくてもアキレス腱はくっ付くのだから、手術は不要なのでは?という見方が医療界でも強くなってきていて、医師の勧めもあって保存療法を選択する人のも多くなってきたそうです。
僕はテニスを趣味でしているだけのしがない社畜ですから、手術してまで急ぐ必要ないかなーと考え、担当医師が保存療法推進派だったこともあって保存療法を選択しました。
どうやってこの完全断裂したアキレス腱が自然とくっつくんだろうかと不思議だったのですが、切れたアキレス腱の間に溜まっている血腫が時期に固くなり、そしてそこに血が通り始めると徐々にそこがアキレス腱に変化してくるそうです。その新しいアキレス腱は、どの方向に伸びるべき腱かを理解していないので、何もしないと新しいアキレス腱がてんでバラバラの方向に伸びる腱になってしまうので、ちゃんとリハビリで伸びる方向を教えていくんだそうです。
診てもらったその日に左足にギプスを着け、松葉杖生活がスタートしたのでした。

アキレス腱断裂から5週目まで
松葉杖生活は想像以上にハードでした。
松葉杖で歩くときにはてっきり脇の下で支えて歩くのかと思っていましたが、実は脇の下は挟むために使うだけで、全体重を支えているのは実は腕なんです。
腕を突っ張って体を持ち上げて、元気な方の足で蹴ると同時に前に身体を押し出して歩くんです。
これは書くと簡単に聞こえますが、最初の3日なんかは、50メートル程度の距離が体感的には5キロ位に感じました。
ランチでオフィスからお店に少し歩くだけでも汗びっしょりで大変でした。
しかし、人間はすごいなぁと我ながら思うのですが、徐々に腕と上半身が出来上がり、3週間経つ頃にはかなりのスピードで長いこと動き回れるほどになっていました。
手のひらにはマメができ、脇の下の皮も厚くなっていて、身体が松葉杖生活に適応してきているのを感じました。
それでもどうしようもできないのが、汗です。年中高湿度で高温の常夏のシンガポールでは、どんなに身体が適応してきても、やはり10分くらい松葉杖で歩くと全身汗びっしょりになってしまいます。
毎日汗びっしょりで会社に行くのは嫌ですし、スーツ自体もダメにしちゃいそうでしたので、松葉杖中は毎日タクシー通勤でしたね…。シンガポールのタクシーは日本よりはかなり安いので助かりました。
一番困ったのは、痒み。
ギプスですから、痒くてもかけないんですよ。
ちょうど歓送迎会の真っ只中でケガをしたので、飲み会続きで足が浮腫み、汗もかいて痒くて痒くて大変でした。定規とかを突っ込んでなんとか凌いでましたね…。
まあそれも3週間くらいで不思議と慣れては来ましたが、一番キツかったのは何か?と聞かれれば、それはやはり痒み、だったと思います。

アキレス腱断裂の2ヶ月後
ギプスは5週間経った時に取れ、アキレス腱断裂治療専用の装具を左足に履くことになりました。これがスノーボードブーツみたいなんですね。
何人かには、なんでスノーボードブーツ履いてるの!?と真剣に質問されたりもしました。
これはかかと側が高くなっていて、シークレットブーツみたいになっています。
まだ普通に立とうとすると左足アキレス腱が突っ張ってしまいうまく立てない状態なので、こういったハイヒール型のブーツで無理なく歩くんですね。
でもギプスが取れたこの時期が最も再断裂のリスクが高い時期です。
お風呂なんか一番危ないんですよ。僕もヒヤッとした瞬間が何回かありました。。。
このブーツを履いて松葉杖が取れると、一気に行動範囲が戻ってくるので、油断してしまうのもよく分かります。
ブーツを履いているときにはよほどの負荷がかからない限りアキレス腱の再断裂は起こらないと聞きましたが、歩いていてアキレス腱あたりがジンジンと痛むことはよくありました。リハビリにもなると勝手に思い込んでブーツでガシガシ歩いていましたが、結果的にはそれがよかったのか、ブーツを履いている時期の治癒スピードは平均よりも早かったと医師に言われました。
変な負荷でアキレス腱を再断裂するリスクを気をつければ、適度に歩いて腱に刺激を与えることは大事だそうですね。

アキレス腱断裂の3ヶ月後
ブーツが取れて約2週間です。
現在がこの状態で、ちょうどリハビリを始めたばかりです。
立ったり歩いたりは普通にできますが、まだアキレス腱にはかなり突っ張り感があり、下りの階段は少し怖いですね。
つま先立ちは、両足だと出来ますが、断裂した左足だけだと身体が持ち上がりません。筋力低下の影響なのか、力が入らずに痛みだけが出てくるのです。
当然駆け足も出来ないので、スポーツ復帰はかなり先のように思えますね…。
リハビリは、患部を温めて、アキレス腱周りのかたーくなった筋肉?をほぐすためのいたーいマッサージをして、つま先立ちをしたり、断裂した側の足での片足立ちでバランスを取ったりします。
予想以上の筋力低下具合に相当凹みましたよ。

 

アキレス腱断裂の原因
もうこんな大変な思いをしたくないので、再発防止のために原因について医師に色々聞いてみました。
ひとつは、睡眠不足
意外でしたが、睡眠不足だと腱や筋肉が固くなってしまい、こういった怪我をし易くなるんだそうです。
言われてみれば、アキレス腱を断裂した時期は仕事も忙しいし歓送迎会も毎日あるしで、1ヶ月間位の平均睡眠時間は5時間も無かったと思います…。
やはりどんなスポーツでも体調管理を万全にすることが大事かと。特に30歳を超えてきたら、もう身体が無理が効かなくなってくるんですね…。
そして、水分不足
身体の水分が減ってくると、腱の柔軟性が落ちて、アキレス腱が切れ易くなるんだそうです。なので、スポーツを開始してから暫く経った時に切れることが多いのだそう。確かに、僕のケースでも、朝9時から11時までがテニスの予定で、ちょうど11時頃の最後の試合の最後のポイントでアキレス腱が切れましたからね…。納得です。水はよく飲んでいたつもりなのですが、暑くて汗を予想以上にかいていたんでしょうね。
最後に、ストレッチ不足
これは、運動直前の準備運動のことではなく、日頃からの柔軟体操が大切だということです。直前にいくら伸ばしても、やはり固い腱が伸びるわけではないのですね…。ローマは1日にしてならず、といったところでしょうか。

 

長くなりましたが、今回はこれくらいで。1日も早いテニス復帰を目指して、リハビリ頑張ります!

社畜だけどお金の運用について考えてみる

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あなたの手元にはあなたが汗水垂らしながら必死に貯めた3千万円の預金があります。
あなたはこのお金を使い、5千万円の家を買おうと考えています。
さて、いくらを住宅ローンで調達して、いくらを手元のキャッシュで払いますか?

 

これをいわゆる投資家の方々やベンチャーで起業したような人達に聞くと、間違いなく「5千万円全額をローン調達する」と答えるでしょう。
何故なら一個人が五千万円もの大金を長期で、且つたかだか1%前後の金利で調達できる機会なんて他にないからです。どんな優良企業だって長期の資金調達なら2%近い金利を払うこともざらにある世の中で、たった1%で五千万円の長期資金が手元に入るなんてふつうはあり得ないでしょう。
これで、使わずに済んだ預金3千万円を別の資金運用に回してがっつり儲けるべし、という理屈ですね。
こんな流れで、最近の著名人の本やコメントの中では、むしろ住宅ローンを先に返済するなんてアホだくらいのことが書いてあったりしますよね。


…いやいや、ちょっと待ってください。今のご時世、どこに1%以上の利率で運用できる商品があるんですか!?
値動きの激しい株やFXは確かに莫大なリターンを得られる可能性もあるけど、甚大リスクを被る可能性もあるし、僕はこんな大金をそこには投資出来ません。投資家にとっての運用=株・FX、というわけではないですよね?以前とある投資家の人の話を聞いたときに、投資家のみに回ってくる特別な情報があって、そこで将来有望だと思うビジネスに投資をするのだ、と言っていました。とはいっても、それも一般人では判断できないレベルでリスクが高そうですし、そもそもどうしたらその情報が手に入るのかすら分かりません。
となると、基本的に元本以上は返ってくる個人向けの国債社債ですかね。しかし国債なんて10年国債で0.05%しか利回りないですし、社債も1%を超えてくるのは極めて稀です。
債券も論外となると、不動産ですかね?これはあり得そうです。表面利回り10%超えの好物件を、頭金だけをキャッシュで払い、他は借入で賄えば投資用不動産を何件か所有出来そうですね。
しかし不動産も実質利回りだと5%行けば良いほうだ、とネット情報にありますし、かなり手間もかかるようです。今のように社畜を続けながら5%の利回りのために不動産管理にも労力をかけるなんて、面倒くさがりな自分には難しいですね…。本気で勉強して投資するなら悪くないようには思いますが。
似たような投資商品でコインランドリーやコインロッカーもあるようですが、物件をかなりちゃんと見極めないと上手くいかなそうですね。
やはり住宅ローン返済に充てるのが最も合理的なのか…、と思ってしまいそうですが、ここに重要なファクターとして住宅ローン控除が出てきますね!10年間、最大で1%分の税金が免除されるという素晴らしい制度、使わない手はありません。(色々細かい条件はありますがそのあたりは一旦置いておき)実質金利負担がほとんど無くなるようなことにもなり得そうですし、僕の判断としては、今の超低金利が続いているうちは10年間は住宅ローンは借りておくべし、ですかね。
ただし、手許のキャッシュを一切運用する気がないのであれば、やはり全額住宅ローン返済に充てたほうが合理的です。
結論として、万一僕が超好物件の不動産を見つけたら、或いはもう一度リーマンショック時のような超円高、超株安のタイミングが来たら、思い切って投資できるだけのキャッシュを手許に置いておくために10年間は住宅ローンを借りられるだけ借りようかなと思います。

 

しかしまあ、そんなことを考える前にそもそも金を貯めろよって話なんですが…。

新卒採用担当者が学生を見極めるときのポイント 〜就活生の君へ〜

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以前にこのブログで僕自身の就活での失敗談について書きましたが、無事に就職できた後、僕も新卒採用に数年間携わりました。

人事が面接する前に学生をふるいをかける立場にいまして、通算で一千人以上の学生と会ってきました。
何年間かその仕事をしていると、そのうち人事から内定を貰える学生の見極めが相当高い精度で出来るようになってきます。
最後の年には、僕が上げた学生は100%全員内定を取りました。(決して数を絞ったわけではなく、内定者数もそれまでで一番多かったです)
就活生の方がこのブログを見る確率は残念ながらかなり低そうですが、、、せっかくなので自分なりに内定の取れる学生の特徴を挙げてみたいと思います。

1.自然な笑顔がある
大前提ですね。コミュケーションの基本中の基本。営業は当然ですが、開発や企画を希望する人間だって、1人で出来ることなんて何もありませんから、自然な笑顔を見せられる人間じゃないと実務でも壁にぶつかりやすいです。
自然な、と書いたのは、ごくたまに作り笑顔が木になる学生がいるからです…。言葉と笑顔がリンクしていないという違和感や、本来笑うタイミングが違っていたりすると、なんか気づきます。きっと普段笑っていない人は、大事な場面でもやはり笑顔は作れないということなんでしょう。よく笑う人は周囲の人をも楽しい気分にしてくれますよね。学生時代をどれだけ笑って過ごしてこれたかというのは、企業側が一緒に働く人間を選ぶ際には無意識にでもよく見ているということですね。

2.それまでの人生に「軸」がある
仕事を始めると、当然数多くの壁にぶつかります。知識の壁、経験の壁、そして理不尽の壁。。。これらの壁にぶつかった時、自分を支えてくれるもの、鼓舞してくれるものが自身の内側にあるかどうかが大事になります。
僕の場合は、突き詰めて考えると
「周りにバカにされたくない」
これでしょうね。
チープに聞こえるかもしれませんし、違う考えの人ももちろんいるでしょう。
でもかっこつけずに素直になって自己分析をすると、どうしてもここに行き着いてしまうのです。
ちゃんと説明しないとただのガキの考え方に思われてしまうかもしれないと思い、自分の就職活動では、「負けず嫌い」という表現を使っていました。
中学生のときに始めたテニスでは、自分より下手な人に負ければ死ぬほど悔しがり、負けないためにどうしたらいいか考えて練習しましたし、勉強もバカにされないためにしていた気がします。
その甲斐あってか、中学、高校、大学と全てテニス部(大学は一応サークルでしたが)で部長を務めました。先輩達から選ばれるケースもあれば同年代達から選ばれるケースもありましたが、いずれも妥協しない僕の姿勢を評価してくれたものと思います。
そしてそれが僕の自信となり、考え方、発言、行動において力強い安定感をもたらしてくれたと感じます。
僕自身の就職活動で評価してもらえたポイントも結局はこの自信だと思っています。そして仕事において顧客や関係者から、知識の無さや思慮の浅さを指摘されたときにでも、心から悔しいと感じ、バカにされないために努力をちゃんとする人間だと、そう判断してくれたようです。
何でもいいので、何かひとつのことを続けている学生は自分の軸について説明がしやすいでしょうし、採用担当者からも安定感があるように見えるはずです。体育会に所属している人は就職に有利とはよく言われますが、体育会系は一般的には軸が強い人が多いでしょうし、採用側が感じる体育会系の学生独特の安定感を踏まえれば、それは当たり前のことですね。
逆に色々なことに手を出していても、その行動全てに共通の理由が付いてくれば問題ありません。むしろ軸が明確になりやすいケースもあるかもしれません。
僕の尊敬する先輩のひとりは、野球、陸上、ラグビー、卓球、テニス、と色々なスポーツに手を出していましが、決してただ飽き易いというわけではなく、先輩は「本質を理解する」ということだけに興味があったのです。
バットやラケットにボールを当てる時にはどのような身体の動きをすると最も合理的にパワーをボールに伝えることができるのか、どのような練習、人材選びをすると最も勝ちに繋がるチームができるのか、等々を考え抜きながらトライ&エラーをし続けたかったのです。ただ、ある程度本質を理解出来たと思った段階で、別に興味が移ってしまうので、どのスポーツでも一流のプレイヤーにはなれなかったようですね。ただ、かける時間対比、上達の速度は断トツで早かった自信があるとは言っていました。この先輩のパターンも軸がとても分かりやすく、仕事においても常に本質を追求してくれそうだと採用担当者も感じるでしょう。例え興味の対象が移りやすい性格だとしても、会社には数え切れない程の種類の仕事がありますし、海より深く理解しないと辿り着けない世界に入って初めて一流と言われるようになりますから、移り気を心配する必要はないでしょう。
むしろ会社が見切られてしまって辞められてしまうことのほうがリスクに感じますね。

3.自分がやりたいことの延長線上に会社がある
志望動機は何ですか、という質問は直接的にせよ間接的にせよ採用担当者は必ず聞くと思います。
それは、この質問に対する回答で、その学生の本気度がある程度分かるためです。
ここで、「御社の自由闊達な社風と若いうちからチャレンジできる環境に惹かれて志望しました。」なんて答えていたら、その企業への内定は一気に遠のくでしょう。
会社はあくまで自分がやりたいことをするために、学びたいことを学ぶために選ぶべきものなのです。
そしてそういうマインドを持った社員こそが新たな価値を生み出すことができると企業は知っています。志望動機ひとつとっても、形式を整えるのではなく、自分がやりたいと思うこと(楽しいと思うこと)は何なのか、それが求められる市場はどこなのか、学べる企業はどこなのか、を真剣に考え抜くことが大事です。
僕が今思い出せる範囲で、内定を勝ち取った学生が面談で言っていたことの抜粋を書いてみます。
「できるだけ多くの困っている人達の力になりたい、だからこれからの人生は新興国のインフラ開発に貢献したい。そのためには多くの実績を持つ御社で働く必要がある」
「日本経済を支えている中小企業の力になりたい。そのためには経営者と経営の議論ができるレベルにならないと話にならない。企業経営者と直接交渉や議論ができる御社で素早く多くを学び、経営者にとっての真のコンサルタントになりたい」
「不透明な世界経済の中でも日本企業の、日本文化の素晴らしさを世界に示したい。日本の中小企業が取るべき選択が合理的な判断になるように、経営者の経営判断をサポートできる御社で働きたい」

どうでしょうか?彼らの話はこんなにきれいにまとまっていなかったとは思いますが、話を聞いていてスッと腹に落ちたので覚えています。

今年の就職活動でもたくさんの絶望や悔し涙、喜びや感動があると思いますが、高い志を持った学生達がちゃんと望んだ道に進めることを祈っています。

襲い来る便意と勇敢に戦い、そして散っていった友人の話。〜就活生の君に捧ぐ〜

時代はリーマンショックの前まで遡る。

まだ就職氷河期の氷が解けず、苦悶の表情のまま氷漬けになっている先輩達を横目に見ながら、必死に会社説明会と言う名の自己アピール会場に足を運ぶのが日課となっていた時期の話だ。

友人は急いでいた。ようやく漕ぎ着けた有名企業の一次面接は朝9時開始だったのだが、なんと寝坊してしまったのだ。
昨晩、志を同じくする友と(といっても会社説明会でたまたま隣に座っただけだが)安酒を飲みつつ、いかに自分達が世の中に貢献できる人間かを居酒屋の店員に熱く語っているうちに明け方になってしまった。
昔のアニメでよく見たダメ親父が明け方に千鳥足で帰路に向かうシーンそのままに、フラフラとしながらなんとか無事に家に帰り着いた。軽くベッドに横になるだけのつもりが、倒れこんだ瞬間に案の定気持ちの良い世界に包まれ友人は堕ちてしまった。
小一時間後、奇跡的に面接の一時間前に目覚めることに成功し、瞬間的に家を飛び出して今山手線の満員電車に乗っている。
酒とタバコとオトコの臭いに包まれ不快な気分だったが、しばらくしてこれは自分の臭いであることに気付く。
と同時に、あいつはやってきた。
便意である。
まずは第一波、あいつは軽いジャブを打ってくる。"これからいくぜ"という宣戦布告である。しかしこのジャブも友人を唸らせるには十分な鋭さを持っていた。
どうする!?途中駅で降りるか!?いやここで降りたら確実に面接の時間には間に合わない。まだ第一波だ、これは耐えなければ。

友人は電車を降りなかった。

しかしまもなく、第二波は容赦なくやってくる。第一波よりも力強く、より突進力を持って堤防を決壊せんと押し寄せてきた。しかし友人の肛門もやわではない。テニスで鍛えた友人のケツ筋がここぞとばかりに第二波を食い止める。しかし、もう時間の問題である。

昨夜食べた安居酒屋のたこわさや粉物達とよく分からない焼酎とが胃腸で化学反応を起こしたのだろうか。脂汗を流し苦悶の表情で満員電車の中に立ちすくむ友人の頭の中にはもはや面接のめの字もない。
しかし、友人は降りない。

もはやこの波に耐える目的を考える余裕もないはずであるが、友人は耐え抜き、面接会場の最寄り駅に降り立った。

しかし、事はそう簡単に運ばない。
改札直前であいつの第三波が襲ってきたのだ。あいつは勝負を決めに来たかのごとく、最大勢力で堤防に襲いかかる。
もう限界だ。幸いトイレは改札横にある。2分で済ませばまだ間に合うはずだ。
友人はトイレに向かい不自然な内股で歩き始めた。
ここで個室が満室となっているのがお決まりのパターンなのだが、なんと個室は空いていた。
友人は自分の強運に感謝しつつ、個室に入り、カギをかけた。
ふぅ、と安心し、ベルトを外す。

 

時に運命は残酷である。

これまで必死にあいつをくいとめていた肛門はもう限界を超えていたのだ。
安心してしまった友人の肛門には、もうあいつを止める力は残っていなかった。

堤防は決壊した。
友人がズボンを下ろす0.5秒前に。

確かにこの上なく気持ちよかったのだ。堤防が決壊して為すがままに糞を垂れ流すその瞬間だけは。
まもなくして、尻から足にかけて感じる生暖かい感触と、急速に充満するウ◯コ臭で友人は我に返った。

とても2分で解決できる問題ではなくなった。

どう考えても絶望的状況であるが、そのときの友人には絶望している時間もない。
なんとかうまく処理して面接に行かなければ。

とりあえずパンツは捨てた。
ズボンは濡らしたトイレットペーパーで拭き、茶色の半液体は拭き取ったものの、やはりズボンは凄まじいウ◯コ臭を放っている。
面接はどうする!?ノーパンでウ◯コ臭、こんな誰にも会いたくない状況で面接に行くなんて狂ってる。
と、今なら思うが、当時の友人はこう考えた。

行くは一時の恥、行かぬは一生の恥

友人は面接会場へ向かった。
酒とタバコとオトコとウ◯コの臭いを撒き散らしながら友人は朝の通勤ラッシュの中を駆け抜けていく。
面接会場は駅前のビルの中だった。

既に何人もの就活生が待合室で待機していた。
待合室に入った瞬間、全員の目線が友人に集まった。当たり前だ。
恐らく、新種の強烈なワキガの奴が来たか、緊張のあまりウ◯コを漏らしていることにも気付かない、或いは気付いているがやむなくやって来た可哀想な人と思われただろう。
彼のお尻に臭いを放つ大きなシミがあることに気づいた人間は、正解は後者であることに気づいただろうが。

友人は強かった。平然と待合室に座り、名前を呼ばれるのを待った。
友人の近くにいた就活生の中にはあまりのウ◯コ臭に席を離れるものもいたが、友人は動じなかった。
もともと時間ギリギリだったこともあり、待合室に着いて1分もしないうちに彼は女性の面接官に名前を呼ばれて面接部屋に入った。

面接が始まってすぐ、その女性面接官はその異臭に顔をしかめた。
しかし、聞けない。
万が一体臭だった場合に、あとで掲示板などに書かれて大変な問題になる可能性もあるからだ。
香りに気をつかっているであろう彼女は1秒たりとも友人と同じ空間にいたくなかったはずた。
友人はひととおりの定型質問を受け、予定よりもかなり早く面接は終了した。

面接が終了した段階では友人はまだ一縷の希望を持っていたが、3日後には無常にもお祈りメールをもらうことになる。

至極まともな判断だろう。
友人の希望職種は営業であり、仮にこの異臭が体臭だとしても殆どの客には受け入れられない。もしウ◯コを漏らしていることに彼女が気づいていたとしても、その状態で面接に来ること自体が異常とも思える行為であり、その段階で他の就活生と比べ数百メートル後方のバックティーからのスタートである。

 

友人のこの話は今では仲間内では語り草になっている武勇伝であるが、本人にとっては黒歴史らしく、合コンでは触れてはいけないタブーな話題とされていた。(当たり前か)

何が言いたいかと言うと、どんな人間にもひとつやふたつ死にたくなるほど恥ずかしい経験や大失敗がある、ということである。だから、大恥をかいても大失敗をしても、そのうちなんとでもなるから大丈夫。

最後に、この記事を書くにあたり十数年前にこの実話を提供してくれた、今は某航空会社のパイロットになっている友人に感謝の意を表したい。願わくはコックピットのすぐ近くにトイレがあらんことを。

就活はゲームである。しかしそのゲームは人生をも左右する

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就活はゲームである。
決して軽んじているわけではなく、人生を左右するほどの重要性を持つゲームであるということが言いたいのです。

6月を目前に控え、もうすぐ就活における最も大事なシーズン、面接のシーズンがスタートしますね。
これから先、就活生の多くは究極の相対比較試験の中で挫折を味わうでしょう。
スタート地点は同じだったはずの友人は次の面接に進んだのに、自分はお祈りメールももらった、なんてことはザラにあります。
仕方ないんです。これはそういうゲームですから。

 

僕の就活失敗談

僕が就活生だったときの話をします。
僕は特に深い自己分析もせずに周りの皆が就活を始める流れに乗って、スーツを着て様々な会社の会社説明会に行き始めました。自分が何をしたいのかも全く分かりませんから、完全に手当たり次第です。
パチンコホールからメーカー、地銀、メガバンク、一流商社まで、スケジュールが空いてしまうのが勿体無く思えて、毎日予定を入れていきました。
そのままの勢いで面接シーズンに入ったので、面接も手当たり次第です。
最初に始まったのはテレビ局、特に拘りもなかった僕にとっては面接の練習のつもりでしたが、当然周りの友人も皆受けるので、残酷な相対比較試験の第一回目となるのでした。
一次面接が始まりました。

試験管「君はテレビ局で何をやりたいのですか?」
僕「現実に焦点を当てたドキュメンタリーでありなからも、バラエティの面白さを持った番組を作りたいと思っています」
試験管「具体的にはどんな番組を作りたいのですか?」
僕「例えば、ドラ◯もんの道具を現実世界で開発することに挑戦して、その開発過程でぶつかる壁とそれを乗り越える様をドキュメンタリータッチに写し、出来上がったその道具を芸人さんに渡して、面白おかしく使ってもらうような番組です。こういった番組は今までは………ペラペラペラ」
試験管「分かりました。ありがとうございました。」
僕(よし、とりあえずうまく話せたし、この面接は突破しただろう。)

その後、当時付き合っていた彼女とカフェで落ち合いました。
彼女は僕と同じ大学の大学生で、総合職採用で就活をしていました。
彼女も当然そのテレビ局を受けていましたが、今回の面接は通る自信がないと言っていました。
彼女「ポルコ(僕)はどうだったの?うまく自分のこと話せた?」
僕「結構うまく話せたと思うよ。何の番組作りたいか聞かれたときは、ドラ◯もんの実写版をドキュメンタリーとバラエティのミックスで作りたいって熱く語ったよ。」
彼女「…ドラ◯もんって、フ◯テレビでしょ?今日受けたのは日◯テレビよ。少なくとも今は日◯テレビでそんな番組は作れないじゃん。」
僕「確かに…(全然考えてなかった)。でもちゃんと話せたし、自信あるよ。これで一次面接を落ちたら逆に不思議だと思うくらい。」

当時の僕はこの就活を完全にナメていました。ちゃんと話せれば大抵受かる位に考えていたのです。

3日後、僕のところに日◯テレビからお祈りメールが来ました。
僕の彼女含め何人かの友人は二次面接に進みました。
これが僕の最初の挫折でした。僕の自尊心は傷付き、もはや彼女にも会いたくありませんでした。

今考えればこれで落ちるのは当たり前なんですけどね…。ナメ過ぎてますよね。

その後も僕は自分の中で答えを見つけられないまま、手当たり次第就活を続けました。
幸いそこそこの有名大学なので、書類では落ちず、必ず面接までは進むものの、全然うまくいかないのです。

ブラジャーの有名ブランドであるトリ◯プの一次試験は、グループワークでした。
(当時の僕はブラジャーの会社だとは知らずにエントリーをしていました)
就活生向けブラをどのように開発するかをグループ毎に話し合って結論を出すのですが、その過程を試験官がずっと見ているというものです。
僕は積極的に会話を仕切り、ホワイトボードに意見をまとめ、そして最後の発表も僕がしました。
試験官からの皆への最後の質問、「このグループの中で、1人だけ一次試験に受かるとしたら、あなたは誰だと思いますか?」
全員が僕の名を回答し、僕自身も僕の名を回答しました。正直、他のメンバーは僕の意見に同意するだけで消極的だったし、決して話も上手くなかったように思ったからです。
一次試験から3日後、僕のもとにトリ◯プからお祈りメールが来ました。
何故!?僕はもう混乱してしまいました。一体どうしたら認めてもらえるのだと。

今考えれば、試験管から見た僕は、メンバーの意見に耳を傾けず、独りよがりで話を纏め、ただの目立ちたがりの身勝手な男にしか映らなかったんでしょう。
試験官からのあの最後の質問は、僕がお祈りメールをもらったときにちゃんと僕が反省し、僕自身の弱点に気がつくように仕向けた優しさだったのかもしれません。

 

就活生へ

僕に決定的に足りなかった視点は、一言で言えば、
会社の経営方針の中で、自分がどのように会社に貢献できるのか
という視点です。
会社は学校でもありませんし、慈善事業団体でもありません。会社に貢献する気もない人間を取っている暇なんてないのです。

自分がこの会社の中でどのように貢献できるのか、について考えぬくと、自然と自分がやりたいこと、自信があることが見えて来て、そう考えるに至った自身の経験に基づく背景にまで深く整理することができるはずです。
もし本当にやりたいことがなかったとしても、試験官から見た自分、どういう人間が相対的に優秀に見えるか、というのを考えぬくことで、面接で上手くいくようにはなるでしょう。そのためには場数を踏むことです。
少なくとも、僕は手当たり次第の就活によって人よりもたくさんの挫折を味わい、その中で学ぶことが出来ました。
最初の面接があってから、最初の内定をもらうまでの3ヶ月間(当時は全社一斉スタートというのはなかったので)、僕の手帳は毎日面接で埋まっていました。時には朝から夜まで1日で5社受けたこともありました。
いくら若いとはいえ、体力的なも精神的にも相当しんどかったのを記憶しています。役員面接で遅刻したこともありましたし、時間ギリギリの電車でモーレツな便意に苦しんだこともありました…。
そんな日々も、一社目の内定が出るとガラッと変わります。
自信も付いて、本当に自分が興味ある企業だけに絞って就活を続けることができるので、精神的に肉体的にも余裕が生まれ、面接でのパフォーマンスもグッと良くなりました。そして、本当に自分が納得できる企業の内定を頂くことができたのです。

でも、僕の就活の仕方はきっと正しくはなかったと思います。
最初から確りと、企業目線で就活生群を見た時に自分がその中で光るストーリー、を準備しておけば、こんなに苦労せずとも就活はうまくいったような気がするのです。
あと少しでも自分の間違いに気づくのが遅かったら、自分の興味ある企業の採用が全て終わってしまっていたかもしれませんしね…。

今年就活している方達に伝えたいのは、この人生を左右するゲームは期間限定である、ということです。
イス取りゲームのようなものですね。
のんびりしているとあっという間に置いていかれ、座れるイスがどこにもなくなってしまいます。
もう、音楽は流れはじめ、人気のイスの前には意識の高い就活生達がぞくぞくと集まっていますよ。
のんびりしている暇はもうありません。

残業やめたいですか?

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何気なく日本のテレビを見ていたら「ガイアの夜明け」で興味深いテーマを取り扱っていました。
「残業やめられますか?」
強制的に残業を無くそうとする会社と、急な方針転換に翻弄されて戸惑う社員、その混乱を管理職側と部下側の両面から捉えた番組でした。
番組を通して見て、なぜ誰も本当の目的を掘り下げて考えないのだろう、と感じてしまいましたが、番組の最後に江口洋介が「残業を減らすというのはあくまで手段である。手段が目的になってはいけない」という締め方をしていました。やられた、これは確信犯だな、と。
視聴者が「手段が目的になってるじゃないか!」と感じるように番組を構成し、最後に「そう、あなたの言うことが真実。」と締め、視聴者はここで自分の意見が真実だと納得して満足する。
まさしく僕がハマったパターンです(笑)

番組の中でも、部下からの「どうしてノー残業なんですか!?」という質問に、しどろもどろになりながら「会社の方針だ。私の立場もわかってくれ」と応えているシーンがありました。

その上司の中では完全に手段が目的になってしまっているようでした。

仕事以外で、自分が大切にしたい時間をつくり、人生をより豊かなものにすることが目的ですよね。一度きりの人生ですから。
その大切な時間を、会社の都合で奪ってはいけない。
だから、もし仕事をしている時間が楽しくて仕方なく、自分の人生を豊かにしているのは仕事だと信じて疑わない人に対しては、やはりその仕事の時間を会社が奪ってはいけないのではないか、という理屈もありますね。屁理屈に聞こえるかもしれないですが、意外とそういう人もいたりするんです…。

じゃあ問題は何なのか。

限られた時間をどう使うかは、本当に自分がしたいことで優先順位を決める

これが出来ないということがきっと問題なんです。
とはいってもお金は稼がないといけないですから、毎日夏休みーというわけにはいかないですね。
よって、平日9時〜5時は仕事として、平日のアフター5、が自分でどう使うかを決められる範囲になると思います。
僕らは毎日このアフター5の使い道を決めながら生きているんです。
そして、僕をはじめ多くの社畜達は、そこで"仕事をする"という選択をしているんですね…。

なぜでしょう…?

もちろん、大事なプレゼンの直前や決算前などの繁忙期であれば、家族との夕飯や恋人との時間よりも仕事の優先順位があがるでしょう。
それは、そこで成果を出さないと自分の評価、ひいては給料に影響が出ると考えられるからですね。
当然日々の積み重ねも大切ですが、会社員には必ず"ここでやらねば"という時があるものです。

しかし、それがあるとしても、振り返るとほぼ毎日残業していますね…。

上司よりも先に帰ると"ラクをしていると思われる"なんて職場は論外ですが、そんなクソ上司ではなく、"やることをちゃんとやってくれれば勤務時間は関係ない"という上司のケースの方が多いのではないでしょうか?
僕の職場はまさにそのケースです。

やることをちゃんとやってくれればOK。

しかし、この一言で僕らの残業は決まってしまうのです。
こういうことを言う上司は大抵優秀で、仕事に求めるクオリティも高く、そのクオリティ如何で評価が決まります。
営業であれば、時間をかけた分だけ数字をあげるチャンスが増えるでしょうから、やはり評価に繋がります。
そうなると、やることをやれば評価する上司と、向上心のある社畜がセットになると
やはり残業は避けられなくなるんですね。

ここまで考えると、実は問題は評価方法にあることが分かります。
「出来るだけ残業はせずに家族や友人との時間を大切にしろ、でも評価は数字と仕事のクオリティで決めるぞ」
と言われてしまえば、評価と給料を上げるために仕事の細部に拘るということの優先順位が高くなるのが我々日本の社畜です。

かつての高度成長期、我々社畜の祖先の方々は、「あいつより良いものを」「あの会社より高品質のものを」と躍起になって働き、もちろん良いものを出せば評価され、それが今のジャパンクオリティに繋がっているのでしょう。

モーレツに働けば働くほど、評価され、経済成長にも繋って給料も上がるという、社畜にとっては良い時代だったわけです。

そして現在、そのときに出来上がった"モーレツに働く"というある種の強迫観念みたいなものだけが残り、"何を成し遂げるために働くのか"、という一番大事なことが社員1人1人からは見えなくなってしまったように思います。
社長が明確な経営理念を示せばいいとかそういう問題ではなく、社員1人1人の目標設定を明確にして、通期でその目標を超えさえすればいい、という考え方を徹底する必要があります。
これには上司の高いマネジメント力が必要になりますね。
毎日定時に帰り、目標の100%を達成した部下と、毎日残業して目標の120%を達成した部下とを、同じ評価にしないといけません。それが上司に出来ないと、評価が欲しい社畜達はいつまでも残業をします。(僕のように)

もし、いくら言っても残業が一向に減らない、よく働くマジメな社員達に囲まれた会社の社長があなただったら、残業=悪というこのトレンドの中で残業削減を株主からの要請された場合、どのような手を打ちますか?
もしかしたらとても非効率に仕事をしているから残業が減らないのかもしれない、いつの間にか意味のない残業をさせるクソ上司ばかりの会社になっているのかもしれない、しかし、もしかしたら既に社員は限界まで効率的にやっていて人が足りないだけかもしれない、この残業で引き上げているクオリティのおかげで今の当社のポジションがあるかもしれない、、、などなど、色々考えてしまいそうですね。
しかし、どの中間管理職に聞いても、既に限界まで効率的にやっているから人が足りないだけなのだ、と言うだけです。

そうなると、もう選択肢はあまりありません。
人を無駄に増やしてコストをあげるわけにはいきませんから、"全社員一律で残業禁止にして、非効率の膿を洗い出す"、その過程において多少のモチベーションの低下やクオリティの低下はやむ無し、という経営判断も、ここまでくると合理的に思えてきます。
この記事のタイトルでもある「残業やめたいですか?」は従業員だけでなく、経営者にも問いかけられているんです。
今回のガイアの夜明けのように、残業問題について従業員達に焦点を当てた番組はいくつもありましたが、経営者の判断に焦点を当てた番組や記事は今までに見たことがありません。
やもすると目的が手段となっているように"見えてしまう"この問題を、経営者と従業員双方の視点から捉えて、問題認識を一致させたうえで、解決に向かって共に考え抜いていくことが大事なのではないでしょうか。