社畜レベル向上プロジェクト

真剣に社畜としての自分の人生に向き合うブログです

就活はゲームである。しかしそのゲームは人生をも左右する

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就活はゲームである。
決して軽んじているわけではなく、人生を左右するほどの重要性を持つゲームであるということが言いたいのです。

6月を目前に控え、もうすぐ就活における最も大事なシーズン、面接のシーズンがスタートしますね。
これから先、就活生の多くは究極の相対比較試験の中で挫折を味わうでしょう。
スタート地点は同じだったはずの友人は次の面接に進んだのに、自分はお祈りメールももらった、なんてことはザラにあります。
仕方ないんです。これはそういうゲームですから。

 

僕の就活失敗談

僕が就活生だったときの話をします。
僕は特に深い自己分析もせずに周りの皆が就活を始める流れに乗って、スーツを着て様々な会社の会社説明会に行き始めました。自分が何をしたいのかも全く分かりませんから、完全に手当たり次第です。
パチンコホールからメーカー、地銀、メガバンク、一流商社まで、スケジュールが空いてしまうのが勿体無く思えて、毎日予定を入れていきました。
そのままの勢いで面接シーズンに入ったので、面接も手当たり次第です。
最初に始まったのはテレビ局、特に拘りもなかった僕にとっては面接の練習のつもりでしたが、当然周りの友人も皆受けるので、残酷な相対比較試験の第一回目となるのでした。
一次面接が始まりました。

試験管「君はテレビ局で何をやりたいのですか?」
僕「現実に焦点を当てたドキュメンタリーでありなからも、バラエティの面白さを持った番組を作りたいと思っています」
試験管「具体的にはどんな番組を作りたいのですか?」
僕「例えば、ドラ◯もんの道具を現実世界で開発することに挑戦して、その開発過程でぶつかる壁とそれを乗り越える様をドキュメンタリータッチに写し、出来上がったその道具を芸人さんに渡して、面白おかしく使ってもらうような番組です。こういった番組は今までは………ペラペラペラ」
試験管「分かりました。ありがとうございました。」
僕(よし、とりあえずうまく話せたし、この面接は突破しただろう。)

その後、当時付き合っていた彼女とカフェで落ち合いました。
彼女は僕と同じ大学の大学生で、総合職採用で就活をしていました。
彼女も当然そのテレビ局を受けていましたが、今回の面接は通る自信がないと言っていました。
彼女「ポルコ(僕)はどうだったの?うまく自分のこと話せた?」
僕「結構うまく話せたと思うよ。何の番組作りたいか聞かれたときは、ドラ◯もんの実写版をドキュメンタリーとバラエティのミックスで作りたいって熱く語ったよ。」
彼女「…ドラ◯もんって、フ◯テレビでしょ?今日受けたのは日◯テレビよ。少なくとも今は日◯テレビでそんな番組は作れないじゃん。」
僕「確かに…(全然考えてなかった)。でもちゃんと話せたし、自信あるよ。これで一次面接を落ちたら逆に不思議だと思うくらい。」

当時の僕はこの就活を完全にナメていました。ちゃんと話せれば大抵受かる位に考えていたのです。

3日後、僕のところに日◯テレビからお祈りメールが来ました。
僕の彼女含め何人かの友人は二次面接に進みました。
これが僕の最初の挫折でした。僕の自尊心は傷付き、もはや彼女にも会いたくありませんでした。

今考えればこれで落ちるのは当たり前なんですけどね…。ナメ過ぎてますよね。

その後も僕は自分の中で答えを見つけられないまま、手当たり次第就活を続けました。
幸いそこそこの有名大学なので、書類では落ちず、必ず面接までは進むものの、全然うまくいかないのです。

ブラジャーの有名ブランドであるトリ◯プの一次試験は、グループワークでした。
(当時の僕はブラジャーの会社だとは知らずにエントリーをしていました)
就活生向けブラをどのように開発するかをグループ毎に話し合って結論を出すのですが、その過程を試験官がずっと見ているというものです。
僕は積極的に会話を仕切り、ホワイトボードに意見をまとめ、そして最後の発表も僕がしました。
試験官からの皆への最後の質問、「このグループの中で、1人だけ一次試験に受かるとしたら、あなたは誰だと思いますか?」
全員が僕の名を回答し、僕自身も僕の名を回答しました。正直、他のメンバーは僕の意見に同意するだけで消極的だったし、決して話も上手くなかったように思ったからです。
一次試験から3日後、僕のもとにトリ◯プからお祈りメールが来ました。
何故!?僕はもう混乱してしまいました。一体どうしたら認めてもらえるのだと。

今考えれば、試験管から見た僕は、メンバーの意見に耳を傾けず、独りよがりで話を纏め、ただの目立ちたがりの身勝手な男にしか映らなかったんでしょう。
試験官からのあの最後の質問は、僕がお祈りメールをもらったときにちゃんと僕が反省し、僕自身の弱点に気がつくように仕向けた優しさだったのかもしれません。

 

就活生へ

僕に決定的に足りなかった視点は、一言で言えば、
会社の経営方針の中で、自分がどのように会社に貢献できるのか
という視点です。
会社は学校でもありませんし、慈善事業団体でもありません。会社に貢献する気もない人間を取っている暇なんてないのです。

自分がこの会社の中でどのように貢献できるのか、について考えぬくと、自然と自分がやりたいこと、自信があることが見えて来て、そう考えるに至った自身の経験に基づく背景にまで深く整理することができるはずです。
もし本当にやりたいことがなかったとしても、試験官から見た自分、どういう人間が相対的に優秀に見えるか、というのを考えぬくことで、面接で上手くいくようにはなるでしょう。そのためには場数を踏むことです。
少なくとも、僕は手当たり次第の就活によって人よりもたくさんの挫折を味わい、その中で学ぶことが出来ました。
最初の面接があってから、最初の内定をもらうまでの3ヶ月間(当時は全社一斉スタートというのはなかったので)、僕の手帳は毎日面接で埋まっていました。時には朝から夜まで1日で5社受けたこともありました。
いくら若いとはいえ、体力的なも精神的にも相当しんどかったのを記憶しています。役員面接で遅刻したこともありましたし、時間ギリギリの電車でモーレツな便意に苦しんだこともありました…。
そんな日々も、一社目の内定が出るとガラッと変わります。
自信も付いて、本当に自分が興味ある企業だけに絞って就活を続けることができるので、精神的に肉体的にも余裕が生まれ、面接でのパフォーマンスもグッと良くなりました。そして、本当に自分が納得できる企業の内定を頂くことができたのです。

でも、僕の就活の仕方はきっと正しくはなかったと思います。
最初から確りと、企業目線で就活生群を見た時に自分がその中で光るストーリー、を準備しておけば、こんなに苦労せずとも就活はうまくいったような気がするのです。
あと少しでも自分の間違いに気づくのが遅かったら、自分の興味ある企業の採用が全て終わってしまっていたかもしれませんしね…。

今年就活している方達に伝えたいのは、この人生を左右するゲームは期間限定である、ということです。
イス取りゲームのようなものですね。
のんびりしているとあっという間に置いていかれ、座れるイスがどこにもなくなってしまいます。
もう、音楽は流れはじめ、人気のイスの前には意識の高い就活生達がぞくぞくと集まっていますよ。
のんびりしている暇はもうありません。